誕生以来、おそらく庶民の間で親しまれてきたものと思われるブラックジャック。しかしやがてはエリート層、上流階級の間でも娯楽として浸透し、より洗練されたイメージが出来上がっていったようです。
ブラックジャックの起源をたどれる文献がフランス、スペインなどに散在していることから、ヨーロッパで流行していたことは事実とみられます。その後、アメリカへの移住者により海を渡り、さらに普及していきました。
絶頂期の始まりは1930年代。アメリカのネバダ州でギャンブルが合法化されて以来、いよいよ日の目を見ることになります。当時のギャンブルは、会場つまりカジノへの入場にはドレスコードがあり、富裕層しか利用できないような雰囲気だったといわれています。
ブラックジャックというゲームの呼び方は、アメリカで誕生したという説が有力のようです。アメリカに伝わって以来、さまざまなローカルルールが生まれてきましたが、その一つにスペードまたはクラブのジャック(11)とエースでのハンド(21、ブラックジャックの最強ハンド)で勝った場合に付加的にボーナスを進呈するというローカルルールがあったという説がそれっぽく聞こえますね。
しかし実はもう一つの起源説があり、それはゴールドラッシュを求めてやってきた炭鉱夫たちが遊ぶ中で、金が含まれる黒い鉱石からとってつけられたニックネーム、というもの。文化が形成される過程でそうなったと想像することも難しくはない話です。